過日のある猛暑だった日…打ち合わせと称して少し羽を伸ばしてランチしてきました。
ほっと安心する優しいテイストで魅了されましたので、ぜひご案内させていただきます。
安心する味わいのフレンチ
避暑地とはいえど、この日の気温は日本の各地で35度を超える猛暑日。
照らし続ける日差しの強さに、風情ある眺めもほどほどに、涼しい店内へと逃げ込みました。
まずは出てきたアミューズでニッコリ(^^♪
「チェリートマトのグラニテ」
暑さで疲れ切った身体をクールダウンしてくれる、さらには口内をさっぱりさせて、これからの食事を存分に味わえるようにしてくれる心遣いが感じられる…そんな一品。
さて、今後のコースの流れに期待を持てるスタートとなり、また今回の相棒となるシャンパーニュをも引き立てる展開に、僕たちのテンションも尻上がりに上がってきました(笑)
「ドゥーツ/ブリュット・クラシック」
歴史ある高級シャンパーニュメゾンで、ブドウの品質の向上と徹底した商品管理に定評があり、パリの星付きレストランでも多くオンリストされているシャンパーニュです。
ではここでは簡潔に味わいの説明を。
まずはきめ細かい泡の立ち上りが、グラスを見て視覚的に楽しめると思いますが、心地の良い酸味から広がるふくよかなブドウの旨味、余韻にかけては複雑味をしっかり感じ取られる、ボリューム感ある仕上がりとなっています。
また温度を変える事で、様々な料理に合わせる事が出来る味わい・ボリューム感で、この日も提供後は常温でテーブル上に置いていただき、実際温度が上がっていくのにしたがって、後半の料理とも合わせられる味わいに変化していきました。
シャンパーニュの印象をみんなで話し合っているところで、運ばれてきた前菜のお皿。
「アワビの冷菜・肝のソース」
朝どれの活けアワビを提供する直前に捌き、新鮮な肝のソースで味付けた料理。
盛り付けにもシェフの繊細さが感じられ、差し色に引かれたビーツのソースが、味わいにもアクセント的におもしろく、またその酸もシャンパーニュと相まって楽しめました。
次にお魚料理。
「甘鯛のうろこ揚げ・ズッキーニを添えて」
こちらも綺麗に飾られた一品で、醬油ベースのソースと上手く絡んでおり、添えられたズッキーニとそのピュレで味変できる遊び心にも、シェフの独特のセンスが光っていましたね。
味わいもさることながら、うろこのさくさくした食感と甘鯛のほくほくした身の仕上げ方、ズッキーニもシャキシャキ感を残したボイルしたものと、食感を全く変えたピュレ。
多くの食材を使っているわけではないのに、その中でも幾パターンの変化と楽しみを感じさせてくれるお皿に仕上がっておりました。
そして本日のメインディッシュの登場。
「黒毛和牛のフィレステーキ・ポムピュレ添え」
非常に繊細な味わいの中にも旨味が凝縮されていて、咀嚼するたびに口内に様々な味わいが広がってきて、素直に美味しい!と思える逸品。
トリュフの香りも広がる正当なフレンチのテイストに加えて、地元の農家さんからいただいたという新じゃがで作ったピュレも、天然のまろやかな甘さで味に変化を与えてくれていました。
こちらのお皿も、食べるたびに色々な味わいを感じられ、何層にもなった旨味を少しづつ楽しんでいける、とても魅力的なお料理でした。
さらに、狙い通り温度が15度ほどに高まっていたシャンパーニュとの相性も抜群で、まさに相乗効果でそれぞれが何倍にも感じられる状態となっており、このドゥーツをチョイスして良かったな~と改めて思った瞬間でした。
いやーデザートまで味わった時にようやく我に返ってきて、相変わらず打ち合わせが全然進んでいませんでしたので(笑)、またまた巻きで無理やりに内容を詰めた形となりました…。
何はともあれ、本日も実のある!?ランチタイムとなりましたので、しっかり今後に繋げていけるよう頑張っていこうと思いました。
シェフ、本当にご馳走様でした!
また季節が変わって食材も入れ替わった頃に、再度お邪魔したいな~と思ったレストランでした(^^)