ワイン

«食欲の秋»に飲むワイン

色々と美味しい食材や料理が食べられる〝食欲の秋〟真っ只中ですが、皆さんも美味しい料理食べてこの美食シーズンを楽しまれてますか?

「秋の夜長」という言葉もあるように、この季節は日照時間が徐々に短くなり、夜の時間がどんどん長くなっていく、ちょうど今の時期を表す言葉で、暑さも和らいで過ごしやすくなった季節を楽しもう!という意味も込められているのです。

因みに、もっとも夜の時間が長くなるのは冬至で、年末の12月22日頃となるようです。

食事が終わった後に、そのままチーズやナッツなどで食事の延長戦を楽しむもよし、「芸術の秋」と言われるように、ゆっくりと読書や映画鑑賞を楽しむのもよし、お供にワインを片手に楽しみながら、有意義な秋の夜長の楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか。

旬のメニューと楽しむワイン

まずは食事タイムに楽しめるワインから。

季節の移り変わりとともに、もちろん旬の食材やメニューも変化していくのにつれて、それに合わせるワイン、それらの料理と調和するワインのテイストも変わってきます。

では代表的なメニューから、おススメのワインとの組み合わせをいくつか紹介いたします。

・秋刀魚のフリット

淡白な魚のフリットなら僕はスパークリングワインを合わせることが多いのですが(ソースにもよります…)、秋刀魚のような味わいもしっかりして程よい苦みも感じられる魚であれば、渋みの少ない軽やかなタッチの赤ワインが良いと思います。

少し重めのタイプや樽熟して複雑味のあるワインの場合、魚の持つ苦みとの相性がよくない事が多いので、あまり合わせない方がよいでしょう。

具体的には、カリフォルニアの果実味が豊富なピノ・ノワールなどであれば、滑らかでチャーミングな赤果実のニュアンスがあり、個性的な魚のフリットとの相性もバッチリです。

・魚介ときのこのアヒージョ

ご家庭でも簡単に作れるし様々な食材を追加投入できるうえ、バゲットでボリュームも付けられる非常に便利で美味しいメニューが〝アヒージョ〟

しかもワインとの相性も抜群なのが最高!

きのこの美味しい季節なだけにマッシュルームやマイタケなどをたっぷり入れて、あとはタコやエビなどのシーフードとともに、がっつりニンニクやアンチョビなどでしっかりテイストに仕上げると、さすがにワインが止まらない(笑)

最初はキメの細かな泡ときれいな酸、爽やかな果実感も味わえるスペインのスパークリングワイン「カヴァ」でスタートするのがおすすめ!

その後、アヒージョのオリーブオイルにも様々なテイストが乗ってきて、食材自体にも深い複雑味がプラスされてくると、豊かな香りと味わいに厚みをある白ワインに切り替えると

・かぼちゃクリームのリングイネ

濃厚でクリーミーなかぼちゃソースが絡みやすいように、平たい麺リングイネをチョイス!

鶏肉や生ハムなどのさっぱりした肉系の食材を加えるとさらに深みのある味わいになります。

ワインは、南フランスのヴィオニエ種を主体にした上品な果実味が広がる白ワインが、かぼちゃの甘みとしっかりと寄り添ってくれ、バランスよく料理・ワインともに楽しめます。

・煮込みハンバーグ

寒くなってくると食べたくなってくるのが、やっぱりあったかい煮込み料理ですね。

僕個人としては、濃厚な赤ワインで煮込んだコク深いタイプの味わいにボルドーワインを合わせるのが好きなのですが、我が家は子どもがまだ小さいので、トマトソースで仕上げた甘めのデミグラスソースで食べることが多いですね。

その場合は、中部や南部のイタリアワインで果実味が豊かで飲みやすいタイプがベストマッチ!

イタリアを代表する品種、サンジョヴェーゼで造られる定番ワイン「キャンティ・クラシコ」は、ワイン自体にもトマトの香りやニュアンスが感じられ、ソースのもトマトの風味が強ければ強いほど、双方がしっかり同調してマリアージュしてくれると思います。

食後にはあてをつまみながら…

冒頭にもありましたが秋は夜が長くなる分、僕のような呑兵衛には楽しい時間が長いため(飲む口実と言われるとそれまでですが…)、食後にもワインと楽しめるあてが多く存在します。

単純に乾きものやチーズそのものという手段もありますが、折角なので簡単に出来るひと手間加えることで、ワインのあてにピッタリくる秋メニューをご紹介いたします。

・柿と生ハム(カナッペ)

まずは僕の大好きな生ハムに、季節の果実である柿を一緒に合わせたものです。

これは手軽に、一口サイズにカットした柿を生ハムでくるんで、オリーブオイルとブラックペッパーを少々、とてもおしゃれな味わいに。

僕は味変も兼ねて、途中からクラッカーに少しクリームチーズを付けてから柿と生ハムを乗せると、これまたサクッと食感もついて、美味しくおしゃれな一品になります。

これにはぜひシャンパーニュ(スパークリングワイン)をあわせて、フレッシュな酸味と程よい塩味のバランスを楽しんでもらえると、結構永遠にイケる組み合わせだと思います(笑)

・色々キノコのマリネ

この季節は特に、色々なキノコがスーパーにも出回っているので、普段からエリンギやしめじ、椎茸や舞茸などのキノコ類をビネガーに少しレモン果汁を入れた液で、マリネしたものを冷蔵庫に入れておくことをおすすめします!

食後にあてとして食べるのを想定すると、ニンニクや唐辛子などで少し濃いめに味付けしておくと、さらにワインとの相性は

柑橘のフレッシュな酸味が心地の良いニュージーランドのソーヴィニヨンブラン種の白ワインとか、マリネの味付けによっては、熟したトロピカルフルーツなどのニュアンスもある南イタリアの土着品種、カタラット種の白ワインを合わせていただくとバランスが良いですよ(^_-)-☆

・イチジクとゴルゴンゾーラ

ゴルゴンゾーラをたっぷり塗ったバゲットに、一口大にカットしたイチジクをのせてオーブンで焼いたものには、ぜひしっかりした味わいの赤ワインを合わせてみてください。

これにはやはり、ゴルゴンゾーラの名前の由来ともなっている(ロンバルディア州ゴルゴンゾーラ村)北イタリアのネッビオーロ種の赤ワイン、もしくはゴルゴンゾーラと相性の良いはちみつをかけた場合は、ドルチェット種の赤ワインで少し軽やかな果実感強めのテイストで合わせてみると、しっかりと寄り添ってくれると思います。

まとめ

今回ご紹介したメニューはほんの一部ですが、まだまだ長い夜に楽しめる食事メニューやあてメニューはいっぱいありますので、ぜひ色々と試しながらお楽しみください。

寒くなってくるとどうしても赤ワインが飲みたくなってくる方が多いかもしれませんが、個人的にはボリュームのある白ワインやオレンジワイン、特にナチュラルに仕上げられたセラー温度(14度)でそのまま楽しめるタイプなら、いつまでも飲み疲れなく続けられますので(笑)おすすめです!

さぁーこの季節を存分に楽しみましょう(‘◇’)ゞ