僕の家族は何かしらお祝い事があれば、だいたいは焼肉屋に行く習慣になっていますが、同じようなご家庭も多いのではないでしょうか。
焼肉屋と言っても様々なスタイルのお店がありますが、我が家はまだ子供が小さいので(特に次男が生まれてからは)、周囲のお客様の事を考慮して個室があるところを選ぶ傾向があります。
そうなればカウンター前の鉄板で焼いてもらう形式ではなく、自分たちでテーブル上の焼き台で焼いて食べていくわけですが、お店それぞれに色々とメニューもありますね。
今回は代表的なものがほとんどですが、いつも僕たちが注文しているオーダーを中心に、焼肉屋さんのメニューを掘り下げていきたいと思います。
カルビ
焼肉屋の数多いメニューの中でも1番人気と言っても過言ではないのが「カルビ」
我が家でも子どもたちが大好きなので「特上カルビ」「上カルビ」「カルビ」を全てオーダーして、食べ比べながらそれぞれを当てる!というクイズが恒例化しています(笑)
ただそのような部位(特上カルビ・上カルビ)が存在するわけではなく、広範囲にわたる「カルビ」の部位のうち、それぞれのお店の判断により特に美味しい部分や希少な部位を、そのように差別化して価格差をつけて提供しているのです。
そもそも「カルビ」とは、韓国語が語源になっている「アバラ」を指す言葉で、アバラ周辺のバラ肉の事です。特に韓国では、骨付きのバラ肉を指すことが多いですね。
このカルビ(バラ肉)も大きく分けて「カタバラ」と「トモバラ」があり、さらにそこから細分化していくと話が長くなりすぎるので、ここは僕たちがよく食べている部位を紹介します。
- 三角バラ
- ミスジ
- 中落ちカルビ
- カイノミ
上記はそれぞれの名称で販売されている事が多い部位ではありますが、通常「カルビ」として提供されているものの多くは、赤身と脂身が交互に重なっているトモバラだと思います。
中落ちカルビやカイノミもこのトモバラに含まれる部位ですが、それぞれ簡単に説明します。
・三角バラ(サンカク)
カルビの中でも特に美味しいと言われる希少部位で、カタバラの第1~第6肋骨の辺りを三角形に切り取った部位なのでこう呼ばれています。
非常に多くのサシが綺麗に入っており、赤身の旨みと脂の甘みを存分に堪能できます。
お店によっては特上カルビとして使われており、僕はこれが出てきた時にきめの細かい霜降り具合を見ると、とてもテンションが上がります!
・ミスジ
これもカタバラの一部の希少部位で、肩甲骨の下の部分にあたるところです。
肩周りはよく動かす筋肉ですので、基本的にはかための肉質になりがちですが、ここはあまり動かない部分ですので、きれいな筋と霜降りが入った柔らかい肉質になります。
・中落ちカルビ
トモバラ上部の中バラにあり、肋骨と肋骨の間にある非常に脂がのっている人気の部位です。
別名「ゲタカルビ」と呼ばれることも多く、これに骨がついているものを「骨付きカルビ」として提供しているお店も少なくないですよね。
骨の間の部位ですのであまり多くは取れませんが、しっかりとした食べ応えのある肉質で満足感もありますし、比較的リーズナブルなので僕はよくオーダーします。
・カイノミ
トモバラでも背中側のヒレに近い部分にあり、バラ肉特有の上質な甘みやコクとヒレ肉の繊細で柔らかな肉質の食感が、バランスよく合わせ持っているといっても過言ではない部位です。
形状が貝に似ている事からその名が付けられたようですが、一頭から左右1ブロックずつしか取れない希少部位で、しかもとても上質な肉質なので、こちらも特上カルビや上カルビとして使われることが多い部位です。
ロース
カルビと並んで定番メニューである「ロース」
この部位は、肩肉から腰肉にかけての広い範囲のお肉全体をロースと言います。
因みにロースという言葉の語源は焼くという意味のローストから派生しており、加熱処理に特に適したお肉の部位というところからきております。
そしてこのロースという部位を細分化すると、3つの部分で構成されています。
- 肩ロース
- リブロース
- サーロイン
こちらもカルビ同様、特上ロース・上ロースという明確な区分があるわけではなく、広範囲にわたるロースの部位のうち、それぞれのお店の判断により特に美味しい部分や希少な部位を、差別化して価格差をつけて提供しているのです。
ではそれぞれの部位を簡単に解説いたします。
・肩ロース
肩から背中にかけての部分で、やや筋はあるのものの、丁寧にトリミングして薄くカットしていくと、脂も少なくあっさりと食べやすい部位です。
肩周りのお肉は、筋肉質な程よい食感を楽しめますし、お肉本来の濃厚な旨味も特徴です。
その中には「ザブトン」や「ハネシタ」と言われる希少部位も含まれていて、ここは旨みに加えて美しいサシが入って、非常に柔らかで繊細な味わいがする最高の部位の1つです。
・リブロース
リブとは肋骨という意味を持ち、肩ロースとサーロインの間にあるロース部分の主体となる厚みのある部位を指しており、サシが入ってやわらかくきめの細かい肉質をしています。
また、ロースの中では筋も少なく脂の濃厚な旨味がしっかりと感じられますので、ステーキなどで厚切りにしても良さを堪能できると思います。
・サーロイン
〝ステーキの王様〟とも言われるサーロインは、背中から腰のあたりの部位のお肉で、皆さんも高級なイメージをお持ちではないでしょうか。
赤身肉の味わいの中にも、適度な脂身が入ってとてもジューシーな口どけとなり、どんな焼き方で仕上げても美味しく食べられるという「良いとこどり」している優秀な部位と言えます。
その他の定番オーダー
・塩タン
今では「カルビ」「ロース」をも凌ぐ人気オーダーの「塩タン」(関東方面ではタン塩と言う…)ですが、その名の通り牛の舌(タン)の部分です。
細かく言うとタンには、タン元・タン中・タン先といった部位がありますが、塩タンで提供されるのは一般的にはタン中からタン先寄りの部分であり、食感的に弾力のあるのが特徴です。
だいたい添えて出てくるレモンを絞って食べると、キリっとした酸味がタンの旨みを引き立ててくれますので、ぜひさっぱりとしたテイストにしてお楽しみください。
・ハラミ
意外とカルビなどと同じ赤身と勘違いされることも少なくない「ハラミ」ですが、実は横隔膜の筋肉部分ですので、カテゴリーで分けると内臓部分(ホルモン)のひとつの部位となります。
またよく一緒くたにされる「サガリ」ですが、こちらは厳密にいうと横隔膜の肋骨近くにある肉厚の部分ですので、赤身肉より脂身の少ないハラミの、さらに脂の量が少ない部位です。
味わいは、赤身より脂が少ない分低カロリーなのですが、旨みはしっかりして味が濃く感じられますので、やわらかな食感と満足感を味わえることから人気は高いですね。
わが長男も脂身が苦手なんですが、ハラミはそれが少ないのに食べ応えがあるので、いつもカルビ同様にハラミ・上ハラミの食べ比べがお気に入りで楽しんでいます(笑)
・ご飯(昔話盛り)
我が家では僕以外がみんな白ご飯とともに焼肉を食べるので、一番大きなサイズを2つほどオーダーしてシェアしているのですが、これがあれば必ずオーダーしています(笑)
ご存じない方も多いかもしれませんが、この特別サイズは「まんが日本昔話」に出てくるご飯そのもので、こんもり山のように盛られています。
僕は焼肉屋さんでしか見たことはありませんが、別のお店では「まんが盛り」というメニュー名で提供されていて、『小・中・大・まんが』とメニュー記載されていました(笑)
まとめ
さすがに焼肉屋には行き過ぎている事もあって、メインオーダーだけでここまで長くなってしまいましたので、このテーマの続きもまた改めてご紹介させていただきたいと思います。
次回はぜひおすすめのサイドメニューも紹介したいのですが、ドリンク面の提案もあります。
どうしても焼肉にはビールという定番があるのですが、もちろんワインをあわせる事も可能で、色々な部位によってグラスワインで楽しめばまた新たな焼肉道が見えてくるはずです!
ようやくここ最近ではワインにこだわった焼き肉レストランも出てきたのですが、まだまだクオリティの低いハウスワインしか取り扱っていないお店も多いため、焼肉屋でワインを飲む習慣がついていない事が多いと思います。
そこの点も踏まえて、また次回も参考になる提案をさせていただこうと思っています!